鉄骨造で3階建てのオフィスである。
1階はエントランスと駐車場とし、2、3階をオフィススペースとする。建てる限りは見栄えのするデザインとしたい。
三角形の敷地で水路に面し、南面は巾員の狭い道路なので、一種の角地ではある。くちばしのように狭い敷地の部分を利用しようとすれば階段部分を配置するしかない。
駐車場は敷地で一番巾の広い南道路に面して配置する、すると必然的にエントランスは敷地中央部の水路に面する部分となる、この部分の水路に橋を架けて、幹線道路から敷地へのアクセスとする。
北階段室、中央エントランス・オフィスエリア、南駐車場・オフィスエリアの3つにデザイン要素を分節し、それぞれテクスチャを変える。金属スパンドレル・ミラーガラスのカーテンウォール・外装材そして天然石。
三角形のようなユニークな敷地形状は糸口さえ見つかれば他に例のないデザインができるし、誰もが納得する。
外観デザインに関しては幾つもの模型で検討を重ねた、中央部を多角形のカーテンウォールとしたことで、内部はいろいろな角度の外部を取り込めた。池田の北方の五月山の緑が室内にも映える。
階段室の上部を曲面ガラスのハイサイドライトで屋上に突き出したが、そこからの陽光が階段室曲面に時間とともに移ろう影を落としており、予想もしなかった陰影の効果が生れている。
2013.06.04