若い夫婦二人のための住まいである。
要望はシンプル。広めのLDKと水回り、個室の領域は寝室と予備的なスペースが有ればよい。
内外ともにモノトーンでクールな空間。シンプルであり、めりはりがあること。
開口部や照明計画は効果的で印象的な表情を持たせること。
勿論、ローコストであること。
敷地南東部をオープンにし、アプローチ・カーポート・庭のスペースとする。建物は木造2階建てで、
L字形に配置する。
1階はLDKを主体とし、2階を個の領域とする。どちらの領域も互いに閉塞させることなく
、吹抜けやブリッジをしつらえて、光と空気を拡散させ、空間移動を楽しませる。
玄関から個の領域に至るまで空気を流通させる。
外観もシンプルにこだわる。金属板に覆われた外壁に、風と光、それにプライバシーを考慮しながら規格の
サッシュをはめ込んでいく。
住まい全体にボリューム豊かで快適である。しかし、LDKに床暖房を備えているが、
ランニングコストが高価であまり使用しないため、冬はたいへんとのこと。
個室は寝室のみで、区画された客室はない。宿泊の必要が生じた場合は予備スペースの隙間に衝立を置く
などして対応しているとのこと。これもたいへんそうである。
しかし、家をほとんどさわられていないのは、快適さの方が多いということか。
2013.06.04