西宮市の北西部、芦屋市との市境の地。
古くよりの成熟した邸宅街である。
周辺は静寂で良好な住宅地の環境は保たれてはいるが、近年、分割され規模を縮小した住宅や集合住宅が混在
するようになってきている。
この計画は従前家屋の建替えに伴い、集合住宅として生まれ変わったものである。
最上階を住まいとし、階下を賃貸マンションとするが、地域に相応しく、ゆとりを持ち、そしてデザイン面でも
洗練されたものとしたい。駐車場は住まいの分を2台確保し、賃貸部についても個数分の台数を確保すること。
最上階の住宅部分は各スペースをゆったり、そしてシンプルにまとめた。賃貸部についてはメゾネットタイプと
フラットタイプの組み合わせで11戸の構成とした。内外ともにコンクリート打放しが基調であるが、
最上階は圧迫感を低減させるために金属板張とした。
南道路に面しての開口部デザインは歩行者への配慮、周囲の景観を考慮して、リズム感があり、
そして軽快で洗練されたデザインを目指した。
材質は内外ともに、コンクリート、金属、木、ペンキ、といった素材感が伝わるものだけを選んだ。
2013.06.04